Spotifyは、プレミアム会員向けにロスレスオーディオストリーミングの提供を開始しました。これは最も期待されていた機能の一つです。2025年9月10日より、オーストラリア、ドイツ、日本、イギリス、アメリカを含む50以上の市場で開始され、10月までに全世界で展開が完了する予定です。
ロスレスを利用することで、プレミアム利用者は追加料金なしで最大24ビット/44.1kHzのFLACで楽曲をストリーミングできます。再生はモバイル、デスクトップ、タブレットに加え、幅広いSpotify Connect対応デバイスでサポートされており、SonosやAmazonハードウェアのサポートは来月追加予定です。
新機能
- 高音質ストリーミング: Spotify上のほぼすべての楽曲で最大24ビット/44.1kHzのFLACに対応。
- ロスレスインジケーター: Now Playing画面にアップグレードされたストリームであることを示すタグが表示されます。
- 拡張設定: Wi-Fi、モバイル通信、ダウンロードで「低」「標準」「高」「非常に高い」、そして新たに「ロスレス」が選択可能に。
- デバイス対応: Spotifyアプリのほか、ほとんどのSpotify Connect対応機器で利用可能。
レーベル・アーティスト・ディストリビューターへの影響
- スタジオ品質の再生を大規模に実現: ファンはあなたが届けるマスター音源により近い録音を体験できます。特にクラシックやジャズ、過去の名作など、細部までこだわったジャンルには大きな価値があります。
- 競合サービスとの均衡: Apple Music、Amazon Music、Tidal はすでにロスレスやハイレゾ音声を提供中。Spotifyの導入により、最大手DSPが他主要サービスと足並みを揃える形となります。
- 再納品を強制しません: Spotifyはエンコーディングパイプラインをアップグレードしています。すでに24ビットで納品された楽曲は自動的にロスレスでストリーミングされ、16ビットの楽曲は再アップロードしない限りその品質のままとなります。
より広い視点で
Spotifyはポッドキャスト、オーディオブック、AI体験へと事業拡大を続けていますが、ロスレス導入は音楽のクオリティがプレミアムサービスの中心であることを改めて示しています。アーティスト、レーベル、ディストリビューターにとっても、世界最大のストリーミングプラットフォームでカタログを最高音質で届ける絶好の機会です。